「冷たい物を食べると、お腹がゆるくなりやすい」
「夏でも、お腹だけはひんやりしている」
お腹の冷えが気になる時、何を食べるかも気になりますよね。
東洋医学では、食べ物には体を温める性質・冷やす性質があり、同じ性質の物をとりすぎると、その影響が体に出やすくなると考えます。この記事では、その考え方と身近な食材の分け方、冷やしやすい食べ物を上手に食べる工夫を、鍼灸師の視点でまとめました。
※ここで紹介するのは東洋医学の考え方です。「この食べ物で体温が上がる」「冷えが治る」というものではありません。
東洋医学の「温める・冷やす」の考え方
東洋医学では、食べ物を大きく次のように分けて考えます。
- 温める性質:体を温める方向に働くと考えられている物
- 冷やす性質:体の熱を冷ます方向に働くと考えられている物
- どちらでもない(おだやか):毎日の主食になりやすい物
大事なのは、冷やす性質の物が悪いわけではないことです。暑い季節や、体に熱がこもっている時には、冷やす性質の物が合うこともあります。気をつけたいのは、冷やす物ばかりを、たくさん、冷たいままとることです。
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身近な食材の分け方(東洋医学で一般に言われている例)
| 性質 | 野菜・薬味 | そのほか |
|---|---|---|
| 温める | しょうが・ねぎ・玉ねぎ・にら・にんにく・かぼちゃ | 鶏肉・鮭・えび・もち米・シナモン |
| どちらでもない | キャベツ・さつまいも・にんじん・とうもろこし | 米・大豆・卵 |
| 冷やす | きゅうり・トマト・なす・レタス・ゴーヤ・白菜・大根(生) | バナナ・すいか・梨・豆腐・緑茶 |
- 分け方は、本や流派によって違います。ごぼう・じゃがいも・しいたけ・豚肉などは、本によって分け方が分かれるので、表に入れていません
- これは東洋医学の考え方で、栄養学の分け方ではありません。栄養の量や、食べた後の体温の変化とは別のものです
- 同じ食材でも、生か・加熱するか、冷たいか・温かいかで、体への感じ方は変わります
冷やしやすい食べ物を上手に食べる工夫
冷やす性質の物も、工夫して食べれば、お腹への負担を減らしやすくなります。
- 加熱する:生野菜のサラダだけでなく、スープ・みそ汁・煮物・蒸し野菜にも
- 温める性質の物と組み合わせる:トマトや白菜を、玉ねぎ・ねぎ・しょうがと一緒に
- 冷たいまま食べすぎない:冷蔵庫から出してすぐではなく、少し置いてから
- 一度にたくさん食べない:果物は、食後に少しずつ
- 飲み物は常温か温かい物に:冷たい飲み物を続けて飲まない
季節ごとの食べ方
- 春:新玉ねぎ・春キャベツなど、旬の野菜を温かい汁物で
- 夏:きゅうり・トマトなど冷やす物が増える季節。冷房の中で過ごす日は、温かい汁物を1品
- 秋:かぼちゃ・さつまいも・きのこなど、温める物・おだやかな物が増える季節
- 冬:根菜・ねぎ・しょうがを、汁物や煮物で
東洋医学では、季節に合わせて食べ方を変えることを大切にします。暑い季節に体を冷やす物をとるのは自然なことなので、「冷やす物を食べない」ではなく、組み合わせと温度で調整しましょう。
研究で分かっていること
食べ物の「温める・冷やす」は、東洋医学の経験からの考え方で、栄養学のように数字で決まっている物ではありません。一方で、温かい汁物で野菜をとると、量をとりやすい・食物繊維の多い根菜やきのこは、腸内細菌のえさになるなど、栄養学の面からも、温かい料理で野菜をとる工夫には良い点があります。
こんなときは医療機関へ
- お腹の冷えと一緒に、下痢や腹痛が長く続く
- 血が混じる、強い腹痛がある、熱がある
- 体重が急に減った、食欲がない状態が続く
冷えだけと思わず、気になる時は医療機関に相談しましょう。
まとめ|「冷やす物を食べない」ではなく、組み合わせと温度で
- 東洋医学では、食べ物に温める・冷やす性質があると考える
- 冷やす物が悪いのではなく、冷やす物ばかり・冷たいまま・たくさん、に気をつける
- 加熱する・温める物と組み合わせる・飲み物は常温か温かい物に
- 季節に合わせて、旬の食材を温かい料理で
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参考にした情報
本記事は、東洋医学や鍼灸師の視点から日常のセルフケアを紹介するものです。医療行為の代替ではありません。症状が強い場合や長く続く場合は、医療機関にご相談ください。

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