「腸活って、結局なにがいいの?」
「腸活でやせる、肌がきれいになる…と聞くけれど、本当?」
腸活という言葉はすっかり身近になりましたが、テレビやSNSでは、いろいろな「腸活のメリット」が紹介されています。中には、言い切りすぎだと感じるものもあります。
この記事では、国の健康情報サイトをもとに、腸活について分かっていることと、まだ分かっていないことを正直に整理します。そのうえで、鍼灸師がすすめる無理のない腸活の考え方を紹介します。
そもそも「腸活」とは
この記事では、食事や生活のリズムを見直して、腸の中の環境を意識することを「腸活」と呼びます。特別な商品を使うことではなく、毎日の食べ方・過ごし方の話です。
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分かっていること
1. 食物繊維は、多くの人に足りていない
厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」では、食物繊維は小腸で消化・吸収されずに大腸まで届く食品の成分で、ほとんどの日本人に不足しているため、積極的にとることが勧められています。
腸活でまず取り組みたいのは、野菜・海藻・豆・穀物・果物などから、食物繊維をとることです。
2. 腸の中には、たくさんの細菌がすんでいる
腸の中には非常にたくさんの細菌がすんでいて、ビフィズス菌や乳酸菌などは「善玉菌」として知られています。e-ヘルスネットでは、食物繊維は善玉菌に利用されやすく、菌の増殖を促すと説明されています。
3. 食事・睡眠・体を動かすことは、どれも健康の土台
腸活に限らず、規則正しい食事、十分な睡眠、体を動かす習慣は、健康の土台です。腸活をきっかけに、毎日のリズムを見直すことには意味があります。
まだ分かっていないこと
1. 「どの菌が、誰に、どれだけ」役立つか
ヨーグルトなどの発酵食品やサプリメントに含まれる、体によいと考えられている生きた微生物を「プロバイオティクス」と呼びます。
厚生労働省の「統合医療」情報発信サイト(eJIM)で紹介されている米国の国立の研究機関の情報では、プロバイオティクスについて多くの研究が行われているものの、ほとんどの場合、どれが役立ち、どれが役立たないのかは、まだ分かっていないとされています。
どれだけとればよいのか、どんな人が利益を得やすいのかも分かっていないとされています。
2. ある菌の結果が、ほかの菌にもあてはまるとは限らない
同じ情報の中で、種類の違うプロバイオティクスは、違う働きをすること、ある菌で分かったことが、ほかの菌にもあてはまるとは限らないことが説明されています。「乳酸菌なら何でも同じ」ではありません。
3. 「腸活でやせる」「肌がきれいになる」は、言い切れない
こうした話題はよく見かけますが、腸活だけでそうなると言い切れる根拠は、この記事を書くにあたって確かめることができませんでした。体重や肌の状態には、食事の量・睡眠・ホルモン・年齢など、たくさんのことが関わります。期待しすぎず、毎日の生活を整える一部として考えるのがよいと思います。
だから鍼灸師がすすめる腸活は「シンプルに・続ける」
分かっていることと、まだ分からないことを合わせると、腸活は次のように考えるのがおすすめです。
- 特別なものより、いつもの食事から:食物繊維と発酵食品を、いろいろな食べ物から少しずつ
- 一つにしぼらない:「これさえ食べれば」ではなく、種類を変えながら
- 続けられる形で:がんばりすぎると続きません。できることを1つから
- 自分の体の変化を見る:お腹の調子・眠り・疲れやすさなど、記録してみると変化に気づきやすくなります
- 温めて、ゆるめる:東洋医学では、お腹を冷やさないこと、緊張をゆるめることも大切にします
始め方は、お腹が張る・便が出ない…30代女性のための腸活の始め方で紹介しています。
受診を後回しにしない
eJIM の情報でも、医療機関の受診を後回しにするためにプロバイオティクスを使ってはいけないと書かれています。腸活は毎日のセルフケアであり、治療の代わりではありません。
- 便秘や下痢が長く続く、または急に便通が変わった
- 血が混じる、強い腹痛がある、体重が急に減った
- 持病がある方、薬を飲んでいる方がサプリメントを考えるとき
このようなときは、自己判断せず医療機関に相談しましょう。
まとめ|腸活は「分かっていること」から、シンプルに
- 分かっていること:食物繊維は多くの人に足りていない。食物繊維は、善玉菌に利用されやすい成分と説明されている
- まだ分からないこと:どの菌が誰にどれだけ役立つか。ある菌の結果がほかの菌にあてはまるとは限らない
- 「腸活でやせる・肌がきれいになる」は言い切れない
- いつもの食事から、いろいろな食べ物を少しずつ、続けられる形で
- 気になる症状があるときは、受診を後回しにしない
自分の体質の傾向を知りたい方は、体質チェックも試してみてください。
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参考にした情報
本記事は、東洋医学や鍼灸師の視点から日常のセルフケアを紹介するものです。医療行為の代替ではありません。症状が強い場合や長く続く場合は、医療機関にご相談ください。


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